ダムカード襲撃団と優しいお巡りさん
『5月になっても忙しぃーじゃねぇかぁー!!』
世の中は10連休。
僕は4連休。
『まあまああったじゃん!!』
なんて歓喜の声も聞こえてきそう・・・が、しかし・・・
これが【わが社マジック】
前後の週休2日を【寄せて上げる】戦法でただ集められた4日間。
プラマイゼロ。
行って来い。
三歩進んで三歩下がる。
もう嫁娘も慣れたものだ。
既に『父無し』スケジュールでゴールデンウィークは埋まっている。
だが、そこに父は『登山』というワードをぶち込んでみせた。
娘に新しい登山靴を無理やり履かせ、嫌がる娘を拉致同然に車に乗せる。
向かったのは『高賀山』
何故かというと・・・
1. 1000m級でありながら360度のすばらしい展望を持つ山である
2. 林道を使えば山頂まで800m尾根を歩けばそれらをゲット出来るお手軽さ
嫌がる娘にはちょうどいいはず。
そして娘がその絶景を見たとき『登山最高』と思わず口から出てしまうのではないか?とスカスカ脳で妄想してみせた訳だが、結果は『早く帰ろう』
おにぎりだけ食べて下山。
絶対に今年の夏は家族で登山だぁぁぁぁぁぁぁ。
話は変わるが、実は14日15日もしくは21日22日に蝶ヶ岳にテン泊に行こうと計画していた訳だが、怒涛の仕事と天から授かった悪天候男の宿命により山行が絶望的に。
そんな【ひとり泥沼生き埋め事件】で【休日】が幕を閉じそうになるギリギリのところで【天からのライン】で沼から這い出ることとなる。
『荘川に蕎麦ツーリング行く?』
会社のバイクお仲間からの救いの手。
ありがたやぁ~~
こうして『天国の階段を昇り、天国の扉をノックする』権利を得ることとなった。
当日、レギュラーメンバーの一人である【還暦悪天男】不在で超~快晴となってしまった。
【悪天の神】と呼ばれて久しいその男は昔、『オフ車でグイグイ林道をかっ飛ばしブラインドコーナーで山側からの倒木でラリアットを食らい、バイクだけ谷に消えていった』事件を起こし、そのせいで山の神が怒り、二度と彼が山に入らぬ様『悪天男』にした・・・という伝説をもつ男なのだ。
僕の【悪天癖】など足元にも及ばない、その道を極めた男。
複雑だが、今日は不在であることに密かに感謝したい。アリガトウ。
というわけで、快晴蕎麦ツーとなった訳だが盛りだくさん過ぎる内容の一日となる事をこの時点でまだ誰も知らない。
朝9:00美濃の道の駅集合。
なんと当日は【ロードオブジャパン 美濃ステージ】と言われるロードレースの超デカイ大会の為美濃市のところどころが交通規制&お祭り騒ぎ。
その為でも無いと思うが、遅刻の常習犯達がここぞとばかりに言い訳。
スタート40分遅れ。
まあいい、快晴の休日だ。
コースは岐阜→R156ひたすら北上→郡上八幡→道の駅古今伝授の里やまと→やまびこロード→阿多岐ダム→キャンプ場視察→荘川の有名な蕎麦屋→御母衣ダム→家路
途中ダムを挟むのは、50代を越え晴れて独り身となり溢れる欲望をせき止める意味を込め【ダムめぐり】が趣味になってしまった笑顔が不敵な永久絶倫ダンディーN氏たっての願い。
ダムをめぐり【ダムカード】なるものを集めているらしい。
そのダムカードが彼の果てぬ欲望の抑止力となり得るのか?
決壊の瞬間を見届けてあげよう。
最初に立ち寄ったやまとの道の駅は売店や温泉・足湯など超充実。
その後の【やまびこロード】はツーリングにもってこいで【気持ち良い】のひとこと。
やはり岐阜に産まれ育ち、暮らして良かったぞ。
途中お目当ての【阿多岐ダム】にてダムカードゲット。
無人だったが入り口に燕の巣の様な状態でカードが置かれていた。
人知れずブームになり過ぎ対応が面倒になりそのような形になったのだろうか?
そして、NAOキャンプフィールドなるキャンプ場視察。
からのやまびこロードひた北上すると、牧歌の里付近で雄大な【白山】が惜しげもなく顔を出す大サービス。
生ビールのお姉ちゃんポスターの如く、グラマラスではなかろうか?!
さすが白山、全く隙のないパワースポットである。
からの荘川の有名な蕎麦やで昼食。
美味いに決まっている。
日本酒やルービーが無性に呑みたい。
大人だから耐える。
そして御母衣ダムのダムカード。
だが、MIBOROダムサイドパークという施設が休館。自動的に貰えず。
諦めきれず、このヘルメットを被った怪しい一団がダムの管理施設的な建屋に移動し襲撃するが相手にされず、なす術なしでおじさん達はうなだれ水面を眺める事に。
そこで一同気がどうかしてしまったのだろう。
記念撮影とばかりに、完全なるおじさん達がジャンプ写真を撮り始めたのである。
その数々がこれだ。
全く跳んでいない。
いや、跳んでいる筈だが問題点は大きく2つ。
1. タイミングがよろしく無い
おじさん達はもう脳の司令と伝達のギャップが取り返しのつかない程になっている。
2. 何しろ滞空時間が短い
もはやだいぶ跳んだつもりが跳べてない。
最後の写真に至ってはもう足腰ヤラレタ人達になってしまっている。
結局一枚も宙に浮いた写真は撮れぬまま御母衣ダムとはお別れをした。
そしてこの後の事である。
やはりあの絶景『白山』をバックに記念写真を撮りたいという事で、午前中の場所へ。
丁度良いあぜ道を見つけバイクを並べ、おじさん達は懲りもせずジャンプ。
また跳べずである。
これもだ。
そしてこうなる。
この男はいったい何をしてしまったのだろう?
まさかのあぜ道のど真ん中で職質を受ける男。
いや我々。
そう、本当に怪しいおじさん達となっていたのだ。
御母衣ダムから引きずる襲撃団の香りが、この素晴らしい景色には不釣合いである事を自覚していなかったのだ。
しかしこのお巡りさんは、余りにもイタイおじさん達の事を優しく諭し、帰り道の安全まで気を配って解放してくれた。
皆さんには伝えたい。
大人の自覚と責任感。
はしゃぐのは程々に。