ロープウェイからの空木岳 〜熊との遭遇〜
前回投稿してから毎月八ヶ岳。
八ヶ岳周辺最高やわ。
移住したい願望が…
なんてしてたらもう初夏。
夏山に向けて体力つけないと!
という事で残雪少なそうな空木岳へ。
ピストンも良いがどうせなら中央アルプスの素晴らしい稜線歩きも楽しめる千畳敷出発コース。
実は5年前挑戦済。
しかし、同行したパイセン2人が低体温症ぎみとスタミナ切れで熊沢岳まで行ったが引き返し檜尾から下山。
今回はそのリベンジ!
ロープウェイでワープ!
8時過ぎ出発。
夕暮れまでに下山できるのか⁈
先ずは極楽平目指して残雪をツボ足でふみふみ。地味にシンドイ。
はい!もう絶景〜〜御嶽山。
三沢岳もめっちゃ魅力的。
やっぱ木曽駒最高やな!
ここからは空木岳まで一本道。
素晴らしくキツい稜線歩きの始まり〜
今日の足元は二足目モンチュラヤルテクノ。
5年使ってバイク用となった1代目に代わりオクトスさんで激安購入の2代目。
フィット感・軽量・剛性感・足裏感・グリップ何を取っても万能シューズ。
とにかく自分の足に合っている。
今回岩場があるのでデビューさせました〜
ひょっこり富士はん
ロープウェイ降りて直ぐ3000m級の稜線歩き。
木曽駒最高です。
しかし穏やかに見える稜線もアップダウン結構あって見た目より体力を使う。
島田娘・濁沢大峰・檜尾岳・大滝山・熊沢岳・東川岳・空木岳とこの稜線だけでピーク乱立。
穏やかに見えて痩せ尾根あり岩場ありシビアな残雪ありで気が抜けない。
結構ヘトヘトになりながら檜尾岳到着。
画になる檜尾避難小屋。
アレ?屋根変わってない?
檜尾を越えるとチラホラ岩越え痩せ尾根現れ登山感を味わえる。
熊沢岳ゲット〜
ここから先はお初エリア。
良い稜線〜
つがいの雷鳥ちゃんとも出会い、イカツイヘビメタカメムシみたいな奴にも遭遇。
そして空木岳手前の東川岳ゲット〜
正直ここまでめっちゃツライ。
脚が上がらない。
水不足。
そもそもだいぶ舐めていた。
めっちゃシンドイやんか。
からの木曽殿までの下りもまあまあシンドイ。
まだ営業してない。
舐めてたから食料全て。
見上げるととんでもない急登の空木岳さん。
見えているのはおそらくピークではない。
早月並みの急登・岩・岩・岩
幾つもの偽ピーク。
あー登った〜って顔を出すとまた先にピーク。
マジか。
笑えない天丼。
引き返そうにも行くしかない状況。
稜線出てから誰にも会わず。
寂しい〜
そんなこんなでなんとか空木岳ゲット〜
木曽駒ヶ岳方面出発してから心なしか雪減ってない⁇と勘違いするほど疲労。
※見えてるのは千畳敷ではない
舐め過ぎてた…
ツラすぎて空木岳を満喫出来ない…
はぁーまた降るのか…
駒峰ヒュッテ見学後駒石ルートと避難小屋ルート迷う。
思考能力低下により避難小屋に向かう。
よほど避難したかったのだろう。
この日の正解は100%駒石。
残雪を滑りながら避難小屋へ。
感想は案外綺麗な避難小屋だな〜以上
豪快に沢踏み抜きハマる。
このあと調子に乗り雪渓滑り降り過ぎルート外れ、めっちゃ急な谷を登りルート復帰。
無駄な体力消耗。
水100ccも残ってない…
とにかく水場までがんばろ。
大変申し訳ありませんが…
写真撮る元気もなく…
水場までの写真がこれだけ。
登山道に罠の様な残雪…
助かりました。
がぶ飲みました。
浴びました。
本当に感謝しかない水場。
でっ!!
この後とんでもない事が起こったのでした…
それは熊。
マジ人生最期の日を悟りました。
初熊。
それは水場から降り林道っぽい道に出た矢先。
そこだけ猿⁇鳥⁇めっちゃ鳴いてました。
なんだろう?
娘からのプレゼントの熊鈴は下山開始から装備。
その時がやってきました。
左山側からめっちゃ熊笹が揺れるガサガサ音。
まもなくものすごい速度で何かが落ちてくる。
実際は走って来る。
一瞬落石かと思いました。
それが熊との出会い。
この一日、人にひとりも会わなかったのに雷鳥と熊。
あっ、人生終わった…と思いました。
相手は10m以内のところで笹を踏み締めガサガサいわせながら威嚇してきます。
ロックオーオン〜ロックオーオン〜
絶対標的オレやん…
あー終わった。
『誠に勝手ながら〜本日をもちまして〜わたくしの営業は〜終了致しました〜ご愛顧頂きました皆様には心より感謝申し上げます〜』
って思いましたが意外に自分冷静でした。
背を向けず後退りながら熊鈴鳴らしまくります。
※因みにモンベルの風鈴みたいになる熊鈴・普段は音量と音色で少し恥ずかしくて局所的に使っている
サコッシュから極小熊スプレー出しました。
ちっさっっ!
無いよりマシか……
とりあえず心を決め、最悪闘う決意。
こんなオッサンとじゃれても良い事ひとつもないよ〜熊さん諦めて〜という思い。
熊鈴掻き鳴らす事1分ほど。
熊さんはまた猛スピードで上に駆けていきました。
とりあえずの願いは伝わった模様。
でもまだこちらを伺ってます。
完全に親熊スケールでした。
大型バイク位あったように見えました。
※ビビってるし真っ黒いしで大きく見えたのかもですが…
冷静に荒だてないようにそろそろ切り抜けました。
汗びっしょり。
その後は…
すっかり疲れていた脚はしっかりした脚取り。
熊鈴は暴走族張りに鳴らしまくり。
喉はカラカラ…
こんなの初めて〜
あの勢いスピード。
想像以上でした。
逃げるタイミングも能力も全くない。
ただ立ち尽くし対峙することしか出来ない。
そこから出来る事を探るしか無い事を痛感。
これも良い経験か。
熊さんも必死なはず。
やはり人間は山にお邪魔している立場なんだろう。
これから夏山シーズン。
読んでいただいた皆さん山旅気をつけて楽しんでください!
あと熊鈴プレゼントしてくれた娘には感謝!