アル・プス大縦走~縦走ゴンゲンゲンゴンから猿をバミれ~中編
この大キレットはだいたい三つの難所で構成される。
急降下の後のなだらかな舗装道から一気に【はせピー】【Aちゃんの肩コル】
そして写真の急なはしごの登り【桐谷泣き】
何れも慎重且つスピード感をもって行動して欲しい。
ここをクリア出来れば北穂の小屋はもうすぐだ!!
少々駆け足の記事になり、適当な場所が見当たらなかったので北穂高小屋は割愛させて頂きます。
ところどころにこういった看板も設置されている。
やはり大規模な山火事の教訓。
しかし行政や自治体、地元の有志の方々に非常に大切に守られている山だということを強く感じる。
各務原市民に深く愛された山域だということを強く実感し、私もこれからも大切に楽しませて頂きたいと思う。
ここからは非常に気持ちの良い稜線の尾根道が続く。
と同時に尾根道=アップダウンの連続=ツンとデレのせめぎあいの構図である。
きっとこの辺が涸沢岳辺りだろうか。設定上そうであろう。とにかく眺めが良い場所だ。
そして続く稜線。あと何個上がったり下がったりするんだろう・・・
この時既に、自分の右股関節が悲鳴を上げつつあった。完全なるストレッチ不足。
はやる気持ちで身体をほぐさぬまま登ってしまうという凡ミス。
股関節をかばうあまり金ちゃん・・・いや、あほの坂田の様に歩いたせいで足の甲まで痛める始末。未熟さを思い知る。
そんな自分をあざ笑う、竜の背の様にうねる先の稜線。
誘う幾つものエスケープルート。
せまり来る読めない嫁の体内時計・・・・・
無数の選択肢。頭の中を駆け巡る優柔不断。
はるかかなたには霞がかった摩天LOW。
ここまで来ればもう大好きな場所【穂高岳山荘】はもうすぐ。
奥穂へのビクトリーロード。
サンバ・サンバ・今池サンバ。
この頃になると登りも下りも気にならなくなってきたようだ。
『はいはい。こんなに下ったらまた登るんでしょ。』
こんな修行は既に日常生活で受けているのである。
【ツンからのデレ】【デレからのツンツン】
普段はツンが倍ほど返ってくるのだが、その点山はやさしい。
たいていの場合、登りも下りも獲得標高は一緒なのだ。
山は全ての人にフェアなのも魅力のひとつだ。
きっとここが白出のコルにそびえる穂高岳山荘。
眼下にはこの辺りで最も大きな小屋【ヒュッテ・クロニャンコ】
手早い対応が人気の小屋である。
白出のコルから目指すのはもちろんロンモチで奥穂高岳、そして待ってましたのジャンダルム。
後編に続く・・・